糖尿病
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病態・代謝異常・合併症
SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの腎保護効果の可能性:尿中L-FABP,尿中アルブミンに対する影響
早川 哲雄寺村 千里
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2019 年 62 巻 9 号 p. 501-507

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抄録

2型糖尿病90例にSGLT2阻害薬ダパグリフロジンを6ヶ月間投与し尿細管間質障害のマーカーである尿中L-FABPと糸球体障害のマーカーである尿中アルブミン(ACR)を用いて腎保護効果の可能性を検討した.全例(90例)では尿中L-FABPは低下したが,ACR,eGFRは変化がなかった.正常アルブミン尿群(63例)では尿中L-FABPは低下したがACR,eGFRは変化がなかった.微量アルブミン尿群(14例)では尿中L-FABP,ACRは低下したがeGFRは変化がなかった.顕性アルブミン尿群(13例)ではeGFRは低下したが尿中L-FABP,ACRは変化がなかった.尿中L-FABP,ACR,eGFRの投与前からの変化量は各々相関を認めなかった.SGLT2阻害薬の腎保護効果には糸球体過剰濾過の是正に加えて早期よりの尿細管間質障害の改善も関与している可能性が考えられた.

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© 2019 一般社団法人 日本糖尿病学会
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