【目的】糖尿病患者の服薬状況を評価し，血糖管理を良好に維持できる服薬遵守度と服薬遵守率の関係性を検討した．【方法】外来通院中の2型糖尿病患者1022名に対してアンケート調査を行った．服薬状況に関しては「遵守度」と「遵守率」の2点で評価した．遵守度は内服を忘れる事は「無い」「ほとんど無い」「時々はある」「ある」「しばしばある」の5段階評価とし，遵守率は「何％」を内服できているかの自己評価とした．【結果】服薬遵守率95 ％未満と回答した群は95～99 ％と回答した群，100 ％と回答した群と比較してHbA1cは不良であった．服薬遵守度で忘れる事は「ほとんど無い」と回答した群の平均服薬遵守率は95.7 ％であった．【結論】糖尿病治療において良好な血糖管理を維持するのに必要な服薬遵守率は95 ％以上で遵守度は内服を忘れる事は「ほとんど無い」であることが示された．
