糖尿病
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病態・代謝異常・合併症
大学病院を受診する1型糖尿病患者の単施設実態調査~高齢化の実態と重症低血糖に影響を及ぼす因子の検討~
森田 あい鈴木 亮青山 倫久山内 敏正門脇 孝
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2021 年 64 巻 9 号 p. 479-486

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抄録

2017年4月1日から同年8月31日までに東京大学医学部附属病院を受診した1型糖尿病225名を年齢で層別化し(65歳未満群,65-74歳群,75歳以上群),高齢化の実態と重症低血糖既往に関連する因子について検討を行った.高齢者の割合は全体の36.0 %を占めた.75歳以上群では他の年齢群と比較してHbA1cが有意に高値であった.重症低血糖あり群では重症低血糖なし群と比較して血清Cペプチド値が有意に低かった.高齢者群では定期外来受診時採血の血糖値低値と重症低血糖既往の関連が乏しかった.本結果から,1型糖尿病では内因性インスリン分泌能の枯渇が重症低血糖と関連すると考えられるが,高齢1型糖尿病では重症低血糖リスクが高い群の抽出が困難であった.1型糖尿病の高齢化に対する対応は急を要し,今後さらなる検討が必要である.

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© 2021 一般社団法人 日本糖尿病学会
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