糖尿病
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症例報告
妊娠糖尿病の経過中に劇症1型糖尿病を発症した1例
竹内 結川﨑 元樹佐藤 文紀櫻田 麻耶西田 賢司本多 泉山田 哲也辻野 元祥
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2021 年 64 巻 9 号 p. 487-492

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抄録

39歳女性.妊娠29週の75 g経口ブドウ糖負荷試験が3点陽性となり,妊娠糖尿病と診断した.血糖自己測定で食前血糖90-100 mg/dL台,食後2時間血糖90-120 mg/dL台であり,妊娠33週にインスリンデテミルを導入し血糖値は安定した.妊娠37週4日頃より200-400 mg/dL台の急峻な血糖上昇を認め,倦怠感,口渇などを来し妊娠38週1日に当院を再診した.随時血糖値537 mg/dL,HbA1c 6.4 %,pH 7.084,HCO3 4.7 mmol/L,尿ケトン3+,Cペプチド≦0.03 ng/mLであり,劇症1型糖尿病による糖尿病性ケトアシドーシスと診断し同時に子宮内胎児死亡が確認された.インスリン持続点滴を開始し,第4病日より強化インスリン療法に移行し第14病日に退院した.妊娠糖尿病の経過中に劇症1型糖尿病を来した報告は我々の知る限り無く,貴重な症例と考え報告する.

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© 2021 一般社団法人 日本糖尿病学会
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