2023 年 66 巻 12 号 p. 807-814
改訂された緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)の診断基準(2023)で,緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)と診断された症例はインスリン治療を行う.緩徐進行1型糖尿病疑い例は,インスリン非依存状態にあることから,より柔軟な治療選択が可能であるが,SU薬の使用は避ける.インスリン治療は内因性インスリン分泌能が保持されるとのエビデンスがあるが,必ずしもすべての症例にインスリンを早期から使用するべきというエビデンスはない.DPP-4阻害薬,BG薬については,治療選択肢となり得る.その他の血糖降下薬については,今後の検討課題である.いずれの薬剤を選択した場合でも,経時的に膵β細胞機能を評価し,慎重な経過観察を継続することが望まれる.内因性インスリン分泌の低下が疑われる場合には,速やかにインスリン治療を導入するなどの対応によって,インスリン依存状態への進行抑制に資する治療への変更が望まれる.