抄録
精度, 特異性, 再現性の高いgas-1iquidchromatography (GLC) による血漿tolbutamide (TB) およびchlorpropamide (CP) レベルの測定法について述べた.
血漿0-5mlに, internalstandard (IS) としてN-methyl-para-toluene-sulfbnamide 10μgを加え, 酸性下でクロロホルム抽出し, アルカリで分配後, 再びクロロホルム抽出した試料をGLCで測定した.
GLCは, 2mガラスカラム (dual) に, 3%XE60, AW, chromosorb W, DMCS (100~120mesh) を充填し, FID付きのHITACHI-163およびSHIMAZU-GC6Aを用い, カラム温度は230℃, 検出器温度は, 280℃, キャリヤーガスN230ml/分, H2: 0.6kg/cm2, Air 1.9kg/cm2とした. TB, CPのGLCでの熱分解を促進させるため, 試料注入部にグラスウールを少量つめた.
回収率はTBで90~98%, CPで96~110%で, ガスクロマトグラムのピークも尖鋭であり, 特異性も問題なく, 再現性のcoemcientofvariation (CV) は6%前後, 検量線の直線性は5~160μg/mlに認められ, CVはT8: 3.3%, CP: 4.8%であった. 20検体の抽出, 定量に要する所要時間は約3時間であった.