糖尿病
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Plasma Glycosylated Proteinの測定とHemoglobin AIの臨床的意義との比較
土屋 和子藤沢 隆雄松倉 寛
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1981 年 24 巻 6 号 p. 627-633

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抄録

Plasma glycosylated protein (GP) の測定法を検討して, Plasma free glucoseの一部が蓚酸処理によりglucose濃度に比例して5-hydroxy methylfurfral (HMF) に転化するので, 血糖に基づいてGP値を補正する必要のあることを明らかにした.この補正を行って糖尿病者と健常者のGPとHemoglobin AI (HbAI) を測定しつぎの成績を得た. (1) 糖尿病者のGPとHbAiはともに健常者に比し有意に高値であった (p<0.001).糖尿病者のGP値の変動系数は18%でHbAIの27%に比し低かつた. (2) 糖尿病者のGPおよびHbAIの同時に測定した空腹時血糖値 (FBS) との相関係数はそれぞれr=0.605およびr=0.618と近似していた.GPはHbAIと正相関 (r=0.547) を示した. (3) 治療法別にみるとGP, HbAIおよびFBSは食事療法 (Diet), 薬物療法 (Drug), Insulin群の順に高値となつた.GPとHbAIのFBSとの間の相関度はともにDrug群で最も高く, ことにHbAiの場合に高かつた (r=0.798).GPとHbAIとの相関度はDiet群がもっとも低く, Drug群とinsulin群では近似していた. (4) 糖尿病者のHbAIは2~3ヵ月前の食後2時間血糖値 (2h-BS) とより高い相関を示し, GPは1~2ヵ月前の2h-BSとより高い相関をもつ傾向が認められた.
以上の結果よりGPは, 糖尿病コントロールの指標としてすぐれている.HbAIに比して測定が繁雑である割りには有用とは思えず, その臨床的応用の意義は少ないと思われた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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