糖尿病
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Cholesterogenesisと食事 (3)
食事中の脂肪, コレステロールおよびインスリン投与のラット肝HMG-CoA Reductase活性とマイクロゾーム分画コレステロール量におよぼす影響
岩崎 良文青野 充青木 矩彦山本 俊夫
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1982 年 25 巻 3 号 p. 181-187

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抄録

ラット肝においてコレステロール生合成系の律速酵素であるHMG-CoAreductase活性とマイクロゾームのコレステロール量を各種の条件下に測定し, 両者の関連について検討した.
1) 正常のラットでは, コーン油の摂取による酵素活性の上昇とともに, マイクロゾームのコレステコール・エステル量は低下するが, 遊離コレステロール量は変動しない.ココナッツ油摂取でも, 同様の変化を見るがコーン油ほど著明な変化ではない.
2) 正常ラットにおける酵素活性の日内変動時, およびインスリン投与後の酵素活性変動はマイクコゾームのコレステロール量の変化を伴わない.
3) 正常ラットにおいて, コレステロール摂取後4時間で, 酵素活性は明らかに低下するがマイクロゾームのコレステロール量の変化は有意でない.しかし24時間後においては, 有意のコレステロール・エステル量増加を認める.
4) ストレプトゾトシン糖尿病ラット群では, 酵素活性の低下を見るが, マイクロゾームのコレステロール量は有意差を見ない.
これらの結果より, HMG-CoA reductase活性の調節因子には, マイクロゾームのコレステロール・エステルの増減を伴うコーン油, ココナッツ油摂取などと, 増減を見ないインスリン投与, 日内変動等に大別される.コレステロール摂取は初期には増減が明らかでないが, 24時間後にはコレステロール・エステルの増加が明らかになる.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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