糖尿病
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甲状腺刺激ホルモン投与ラットにおけるインスリンおよびグルカゴン反応
池田 匡茂久田 修浜崎 尚文徳盛 豊武田 倬富長 将人真柴 裕人
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1982 年 25 巻 3 号 p. 231-236

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抄録

甲状腺刺激ホルモン (TSH) の膵内分泌機能におよぼす影響を検討するため, 1単位のTSHを14日間にわたり腹腔内注射を行ったラットにつき, 経静脈ブドウ糖負荷試験 (IV-GTT), アルギニン負荷試験 (ATT) および摘出膵標本を用いた灌流実験を施行し, インスリンならびにグルカゴン反応を観察した.
TSH投与ラットにおいて, 血清T3, T4値は有意に上昇し, IV-GTTでは, 血糖曲線には著明な変化がみられなかったが, インスリン分泌は対照群に比して有意の低反応を示した.ATT, 摘出膵灌流実験におけるインスリン反応には著明な変化がみられなかった.またグルヵゴン反応も, いずれの実験においても対照群との間に差はみられなかった.
以上より, TSHの投与はラット生体において, 末梢甲状腺ホルモンの過剰を介してインスリン分泌に影響を与えるが, グルヵゴン反応にはほとんど影響を与えないものと考えられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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