糖尿病
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糖尿病患者の膵外分泌機能
N-benzoyl-L-tyrosyl-p-aminobenzoic Acid (BT-PABA), PABA経口負荷試験による検討
南條 輝志男江本 正直松谷 秀俊近藤 渓三家 登喜夫野村 佳成森山 悦裕木村 茂宮野 元成岡井 一彦坂上 和古田 浩二宮村 敬
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キーワード: 膵外分泌, 糖尿病
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1982 年 25 巻 8 号 p. 885-890

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抄録

BT-PABA経口負荷試験 (PFD test) にPABA経口負荷試験 (PABA test) をも併せて施行することにより, 糖尿病患者 (DM) の膵外分泌機能について検討を加えた.その結果
1) 未治療DMでは, 1ヵ月間の治療後には治療前に比しPFD testの成績が有意 (P<0.001) の上昇を呈した.
2) 過去3カ月間の治療法に変更がなく, 腎・肝機能検査成績が正常範囲内のDM 122名のPFD testは70.3±12.2%(Mean±SD) と正常者 (N) の78.9±8.5%に比し有意 (P<0.001) の低値であり, その程度は罹病期間の長い者, 空腹時血糖値 (FBS) の高い者, 糖尿病性網膜症が重症の者程著明であった.
3) PABAの吸収から尿中排泄に至る諸因子の影響を相殺するためPFD/PABA radoでみると, DMでは84.0土14.5%とNの93.6土10.3%に比し有意 (P<0.05) の低値であったが, その程度と上述の諸因子との関連性はほぼ認められなかった.
以上よりDMにおいて膵外分泌機能を調べるためには, 血糖のコントβ-ル状態が一定になった時点でPFD testを施行し, その結果が異常低値の場合はさらにPABAtestの施行が必要であり, PFD/PABA ratioも低値の時のみ膵外分泌機能障害の存在がうかがえるものである.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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