糖尿病
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経口ブドウ糖負荷試験時の連続血糖測定による2峰性血糖曲線の意義について
森田 須美春中田 邦也石原 一秀吉田 泰昭土井 邦紘馬場 茂明
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1983 年 26 巻 10 号 p. 1041-1045

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抄録

糖尿病の診断に経ロブドウ糖負荷試験は広く用いられているが, その間, 連続血糖測定を施行し, その解析を行なった報告は数少ない.
著者らは, 24歳から35歳の19例の健常者を対象に, 759経口ブドウ糖負荷試験時の連続血糖測定をBio-stator®を用いて行なった.
Biostator®にて得られた血糖値は, Autoanalyzer (ブドウ糖酸化酵素法) と良好な相関関係を示した (r=0.975, Y=0.949X+2.678).
ブドウ糖負荷後の血糖曲線は, 負荷後平均45.8±4.1分 (mean±SE) でピークを示し, 一時下降するが, その後再び上昇して平均132.8±6.1分後に第2のピークを形成し, 全体として2峰性のパターンを示すことが判明した.この時の平均血糖値はそれぞれ, 142.3±3.3,109.9±3.7mg/100mlであった.しかし, 従来の前, 30, 60, 90,120分および180分の採血方法では, 19例のうち2例を除き2峰性血糖曲線を推察することはできなかった.
また, 15分ごとに測定したIRIの変動も血糖と同様の2峰性を示した.なお, 経過中, glucagon, cor-tisol, growth hormone, catecholamineの有意の上昇は認められなかった.
したがって, 健常者においては, 759経ロブドウ糖負荷試験における血糖曲線ならびにIRIの変動曲線は, 従来の採血時間ではほとんど推察のできない2峰性を示すことが明らかとなった.しかし, その機序は不明であり, 今後の検討を要す.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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