糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
灌流システムにおける培養膵島細胞からのインスリン分泌
大河原 久子町山 悦子壁井 信之桜井 靖久伊藤 正毅平田 幸正
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 26 巻 4 号 p. 469-475

詳細
抄録

成熟ラット膵島単離細胞の単層培養の作成とインスリン分泌能を観察したので報告する.実験にはウイスター系成熟雄性ラット膵を用いた.方法は, 摘出膵をコラゲナーゼで消化し, 遊離した膵島をヒコール比重分離法で収集した.さらにこれらの膵島をキレート剤と酵素との併用によって単離細胞とし, その単離細胞を25mm-組織培養用円形プラスチック・カバースリップ上でphosphodicsterase inhibitor (3-isobutyl-1-mcthylxanthinc;IBMX) を含む培養液で静践培養した.14日間の静置培養後, 培養内分泌細胞の機能を観察した.方法はRoseの灌流培養法 (circumfusion system) を応用したもので, 3.3mMD-glucoseまたは16.7mMD-glucoscを含む培養液をペリスタルテックポンプを用いて灌流した.細胞上を流れた灌流培養液はフラクションコレクターにて経時的に収集し, それら灌流培養液中のインスリン分泌量を測定した.
それをグルコース刺激に対する培養膵内分泌細胞からのインスリン分泌能として評価した.この灌流システムにおけるインスリン分泌動態は典型的な2相性の分泌を示し, かつ繰り返し施行された高グルコース濃度の灌流時におけるインスリン分泌値には推計学的な有意差を認めなかった.

著者関連情報
© 社団法人 日本糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top