糖尿病
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若年発症糖尿病者における病型分類および家族歴に関する研究
永井 直子高山 澄子亀山 和子平田 幸正丸山 博
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1983 年 26 巻 4 号 p. 477-483

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抄録

欧米における成績では, インスリン依存型糖尿病とインスリン非依存型糖尿病とでは, 遺伝の証明率は後者において明らかに多いとされている.わが国では, 罹病期間をほぼ同じくした病型別の若年発症糖尿病者の家族歴に関する調査は, まだ少ない点に着目して次の調査を行った.すなわち東京女子医科大学糖尿病センター受診者のうち, 20歳未満糖尿病発症者で, 1981年12月において3年以上経過, 年齢が20歳以上40歳未満の糖尿病患者148名を対象とし, 第1度近親の糖尿病者の有無を調査した.
結果は148名中75名はインスリン依存型, 73名はインスリン非依存型であった.15歳未満発症者ではインスリン依存型が多く, 15歳以上発症者ではインスリン非依存型が急増した.インスリン依存型糖尿病75名中6名 (8.0%) にインスリン非依存型糖尿病の親, 2名 (2.7%) にインスリン依存型糖尿病の同胞を認めた.インスリン非依存型糖尿病73名中36名 (49.3%) に親の糖尿病, 12名 (16.4%) に同胞の糖尿病を認めた.ただし12名中9名は親にも糖尿病を認め, それらはすべてインスリン非依存型であった.すなわち39名 (53.4%) に同じタイプの糖尿病近親を認めた.なお非糖尿病対照者ではインスリン非依存型糖尿病の親を75名中4名 (5.3%) に認めたのみであった.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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