ブタMCインスリンをモルモットに免疫し, 抗血清を得, インスリン-epoxy-sepharose 6Bカラムを用い, 抗血清中の抗インスリン抗体の精製を行った.得られた抗インスリン抗体を酸性下 (pH3.0) で透析し, さらにPBBS (pH 7.4) に対し透析後, 2羽の家兎にFCAとともに免疫を行った.2羽の家兎より得られた抗血清は, しかしながら抗インスリン抗体を有していたため, インスリン-epoxy-sepharose 6Bカラムを通し, 完全に抗インスリン抗体を除去し, 抗idiotype抗体のassayに用いた.このようにして得られた家兎抗血清は3.0×10-1mg (API-1), 6.7×10-1mg (API-2) の濃度でsepharose 6Bと共有結合されたインスリン抗体と125I-インスリンの結合をそれぞれ, 82.1%, 81.7%抑制した.これに対し, 対照として用いた家兎抗モルモットIgGおよびIgMは, 125I-インスリンと抗インスリン抗体の結合を抑制しなかつた.これらの結果は, 2羽の家兎で抗インスリン抗idiotypc抗体が産生されたことを示している。