糖尿病
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酵素免疫測定法 (ELISA) による膵島細胞膜抗体 (ICSA) の測定法とその臨床応用
鶴岡 明松葉 育郎森 豊佐々木 温子石井 賢治山田 治男種瀬 富男石川 博池田 義雄
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1985 年 28 巻 11 号 p. 1221-1227

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抄録

酵素免疫測定法 (以下ELISAと略す) による膵島細胞膜抗体 (以下1CSAと略す) の定量法を開発した. 血清を不活化後, 単層培養によるヒト膵島B細胞株 (JHPI-1, 104/穴) と37℃, 60分間インキュベートし, その後細胞を洗浄し, ペルオキシダービ標識抗ヒトIgG家兎血清と37℃, 60分インキュベートした. 洗浄後, 基質を加え, 室温30分問, 反応させ, 反応後各穴の吸光度を吸光光度計を用い, 492nmの波長にて測定した. ELISAにおける再現性はアッセィ内ばらつきで6.6%, アッセイ問ばらつきで13.0%であった. ELISAの結果は従来のICSAの測定法である間接螢光抗体法 (以下IFと略す) との間に良好な一致をみた (P<0.005). この方法によるインスリン依存型糖尿病 (以下IDDMと略す) のICSA出現率は34.7%6であった. 以上により, JHPL1を使用したELIsAによるICsA測定法が, 従来のIFと比較して操作が簡便でICSAの定量化の可能なことを明らかにした.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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