糖尿病
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新しいアルドース還元酵素阻害剤, ponalrestatの糖尿病患者の赤血球ソルビトールに対する効果
堀田 饒坂本 信夫赤沼 安夫松岡 健平後藤 由夫豊田 隆謙竹田 亮祐繁田 幸男吉川 隆一垂井 清一郎鬼頭 昭三野中 共平小坂 樹徳
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1989 年 32 巻 11 号 p. 787-795

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抄録

新しいアルドース還元酵素阻害剤, ponalrestatを48例のインスリン非依存型糖尿病患者を対象に2週間経口投与 (1日1回150mg, 300mgまたは600mg) し, 赤血球ソルビトールに対する効果を二重盲検法で検討した.Ponalrestatは高血糖により増加した赤血球ソルビトールを用量依存的に低下させ, 最終投与4時間後における減少率は150mg群16.5%, 300mg群28.8%, 600mg群43.1%であった.この赤血球ソルビトールの投与前に比しての減少率と血漿中薬物濃度との間には明らかな相関 (r=0.704) がみられた.Ponalrestatは血糖に影響を与えず, 食後の血糖上昇に伴う赤血球ソルビトールの上昇を有意に抑制した.また600mg群では赤血球ソルビトールの有意な減少が24時間持続した.Ponalrestatを投与した全例において臨床的に問題となる症状および血液・生化学的な異常所見はみられなかった.以上よりponalrestatは忍容性が良好であり, 赤血球ソルビトールを有意に抑制し, その効果は600mg群において24時間持続することが明らかとなった.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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