糖尿病
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糖尿病における加速度脈波の臨床的検討
加瀬 知男
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1989 年 32 巻 4 号 p. 229-236

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抄録

容積脈波計に2個の微分回路を接続して得られる加速度脈波 (accelerated plethysmography; APG) の糖尿病患者での変化を検討した.糖尿病患者群でも従来の報告同様年齢および血圧と波型変化との間に有意の相関を認めたが, 正常者群に比較し相関係数は共に低値に留まった.正常者との差を生じた要因について治療法別に加速度脈波係数値を検討すると食事療法14.0±6.7 (mean±SE), 経口剤治療群-16.0±2.9, インスリン治療群-24.2±2.5と正常値31.8±6.5に比して有意の低値を示した.そこでAPG計測済の糖尿病患者116名について血糖control状態, atherogenic index, 腎機能, 数種のhormone, 心機能, 神経伝導速度を検討した.検討した全項目とCo-APG値との単相関では神経伝達速度, 血圧, 年齢等と高い相関を示し, 重相関分析では神経伝導速度, 年齢との偏相関係数高値を認め加速度脈波が糖尿病では神経障害に伴って変化する可能性が示唆された.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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