糖尿病
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自然発症糖尿病モデルWBN/Kobラットに関する研究 (第6報)
末梢神経障害について
森 豊横山 淳一岡 尚省野原 勉栗田 正桑田 隆志宝意 幸治蓮沼 武雄持尾 聰一郎西村 正彦池田 義雄
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1989 年 32 巻 4 号 p. 267-272

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抄録

自然発症糖尿病モデルWBN/Kobラツトにおける末梢神経障害について電気生理学的及び形態学的に観察し, 糖尿病性神経障害の疾患モデルとしての有用性を検討した.雄性WBN/Kobラットは生後9ヵ月齢の時点で既に対照Wistarラットに比して運動神経伝導速度 (MNCV) が有意に低下しており, 月齢がすすむとともに両者のMNCVの成績は開大し, 17ヵ月齢では両者の差は約10m/secに達した.形態学的には, 生後19ヵ月齢糖尿病発症ラット (n=6) の坐骨神経における単位面積当たりの有髄神経線維密度は7917±1617/mm2であり, 同齢対照Wistarラット (n=5) の14300±1587/mm2に比して著明に減少していた.また, 有髄神経線維の直径のヒストグラムでは糖尿病発症WBN/Kobラットは, 大径・小径線維を問わず径の小径化, ピークの平低化を示した.以上, 自然発症糖尿病モデルWBN/Kobラットは糖尿病性末梢神経障害の疾患モデルとして有用と思われた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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