糖尿病
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Three compartment数式モデルにより算出された肝インスリン消費率
浅野 喬二田 哲博漢 幸太郎蛯原 幸義新ケ江 登美夫山本 登士奥村 恂
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1990 年 33 巻 1 号 p. 27-33

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抄録

健常者7例にIVGTTを施行し, 反応した血中insulinの肝uptakeをthree compartment (cmpt) モデルを用いて算出した.IVGTTによるprehepatic iusulin secretiOnは, あらかじめ末梢血中C-peptide濃度より算出され, 同時に測定した血中insulin濃度と共に, three cmptモデルへ代入し, hepatic insulin extraction (HE1) を算出した.three cmptモデルのparameter K2~K, は, 各々の症例にmonocomponent insulin注入により求めた.次に同一症例について, 末梢血中insulin濃度よりtwo cmptモデルを用いて, post-hepaticsecretionより差引いてHE2を求めた.three cmptモデルにより求めたHE1は, 3分1.85min-1 (50%), 5分1.28±0.09 (59±4%) であり, 5分以降はほぼ一定のrateを示した.一方, two cmptモデルにより算出された% extractionは, 3分から30分まで, three cmptモデルからの値と比べると, 有意の低下を示した.
three cmptモデルを用いて, insulinの肝における消費率を経時的に観察することが出来た.

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