糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
アルドース還元酵素阻害剤 (エパルレスタット) の尿中ケトン体検査への干渉とその機序の解明
林 昭夫谷口 健沢田 正文杉山 正康菅野 剛史
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 35 巻 10 号 p. 819-824

詳細
抄録

アルドース還元酵素阻害剤 (エパルレスタット, M0) 服用による尿中ケトン体検査および白血球検査への影響とその機序を検討した. 4名の健常者にMOを投与した試験および尿中の代謝産物mono-, di-OH体, およびdi-OH体の抱合体の添加試験で, いずれにおいてもケトン体および白血球で偽陽性反応がみられた. これらの代謝産物は強アルカリのpH下で400nmの極大吸収が500nmにシフトする. このシフトがケトン体への偽陽性反応をもたらすことが明らかにされた. また, 白血球の反応は, 試験紙中のジアゾ試薬への代謝産物の干渉であると示唆された. これらの干渉は, 煮沸試験, ヨード酢酸の添加および尿沈渣で確認される. ケトン体の測定は主として糖尿病性ケトアシドーシスを検出するために行われるものであり, 糖尿病患者に対して用いられる治療薬がこの測定系に干渉することは重要であり, その機序を解析した.

著者関連情報
© 社団法人 日本糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top