糖尿病
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急性心筋梗塞を合併した糖尿病者における血漿Soluble Fibrin Monomer Complexes (SFMC) 濃度とその組成に関する研究
工藤 節亀山 正明
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1994 年 37 巻 4 号 p. 261-269

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抄録

急性心筋梗塞 (AMI) における高血糖が血漿可溶性フィブリンモノマー複合体 (SFMC) の濃度とその組成に及ぼす効果を明らかにし, かつ, fibrin線維の形状に及ぼす効果についても実験的に検討した.AMI 15例につき血糖, フルクトサミン (FRA), fibrinogen (Fbg), fibronectin (Fn), SFMCの各濃度とSFMCの組成 [Fn/fibrin (ogen)] をsolubilityの指標とし1病日から21病日まで測定した.14病日では, 初診時のFRA 285μmol/l以下の群 (I群) はSFMC, Fbgとも前値に復したが, FRA 285μmol/lを超える群 (II群) ではSFMCは再上昇し, I群に比し有意に高い値を示した.しかし, Fn/fibrin (ogen) はSFMC濃度とは逆に有意に低値であった.Fbgも高値が遷延した.他方, 実験的に糖化をうけたFbg, Fnからのfibrin線維は太く, 重合の進行したものであった.
以上より, AMI発症後高血糖が持続するとthrombin発生は遷延し, solubilityの低下したSFMCが形成されると思われた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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