糖尿病
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培養血管平滑筋細胞におけるインスリンシグナル伝達経路とその脱感作
高木 敬文柏木 厚典前川 聡繁田 幸男
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1994 年 37 巻 4 号 p. 271-278

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抄録

培養血管平滑筋細胞 (VSMCs) におけるインスリンシグナル伝達機構とその脱感作について検討した.VSMCsにおいて, 0.33nM非標識インスリンにより50%結合抑制を示す高親和性の特異的 [125I]インスリン結合を認めた.部分精製したインスリン受容体 (IR) の自己燐酸化は0.17nM (24μU/ml) より, 細胞のS6キナーゼ活性は1nM (144μU/ml) よりインスリン濃度依存性に上昇した.VSMCsを10nMインスリンと12時間艀置することにより, [125I] インスリン結合は対照より39%減少し (p<0.05), インスリン刺激によるS6キナーゼ活性の上昇は対照より67%減少した (P<0.01). 一方, 同処置により [125I] insulin-like growth factor I (IGF-I) 結合およびIGFIによるS6キナーゼ活性化に変化を認めなかった.以上の結果よりVSMCsにおいて生理的濃度でインスリンのシグナル伝達系が活性化され, インスリン長期処置によりIR特異的な脱感作がみられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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