糖尿病
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糖尿病性Ketoacidosisに低Cl性Alkalosisを混在したNIDDMの1例
大沢 まゆみ佐藤 麻子高野 靖子荷見 澄子大森 安恵
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1994 年 37 巻 4 号 p. 289-293

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抄録

糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) に低クロール血性アルカローシスを混在したNIDDMの1例を経験した.症例は37歳男性で, 糖尿病の家族歴, アルコール多飲歴を有する.平成3年12月初旬, 口渇, 多飲, 多尿出現, 1カ月後歯肉炎, 暴飲暴食を契機に体重減少, 嘔気, 嘔吐が出現し経口摂取不能となったため当センター受診.血糖635mg/dl, 血中3-β-ヒドロキシ酪酸9, 700μmol/l動脈血中HCO3 13.0mmol/lとケトーシスの状態であったが, 血清Cl 77 mEq/lと低クロール血症を認め, 血液のpHは7.571とアルカレミアを呈していた.当センターにおける過去1年の嘔吐を主訴とするDKA患者では, Clは正常あるいは上昇して呼吸性代償が働いてもアシドーシスを呈しており, 本症例のようにアルカレミアに傾いた例は1例も認めなかった.酸塩基平衡において稀な病態であると考えここに報告した.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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