糖尿病
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糖尿病性単腓骨神経障害15例の臨床的, 電気生理学的検討
高橋 良当高山 真一郎伊藤 威之大森 安恵
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1997 年 40 巻 9 号 p. 583-587

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抄録

糖尿病性単腓骨神経障害は糖尿病性神経障害の中でも稀で特異な合併症である. 過去13年間に当センターで経験した糖尿病性単腓骨神経障害15例の発症機序を臨床的, 電気生理学的に検討した. 神経伝導検査から, 患側の腓骨神経MCVは健側より有意に低下しており, 症状軽快とともに改善した. 腓骨神経刺激時のM波振幅比 (遠位刺激/近位刺激) は, 患側が健側より有意に大きく (4.36±3.3 vs 1.5±0.62), 遠位刺激時のM波振幅は患側と健側とで有意差がみられず, 患側のM波持続時間も遠位刺激と近位刺激で有意差がなかった. 患者はやせた男性に多く, 血糖コントロールは不良で, 神経症状は垂れ足や歩行障害などの運動麻痺症状が主であった. 以上より, 糖尿病性単腓骨神経障害の主な機序として, 総腓骨神経伝導ブロックが考えられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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