糖尿病
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沖縄県のインスリン依存型糖尿病患者の臨床的特徴について
新垣 香代子高須 信行小宮 一郎赤嶺 浩三島袋 毅浅輪 孝幸屋宜 宣治田仲 秀明喜瀬 道子
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1998 年 41 巻 11 号 p. 975-982

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抄録

インスリン依存型糖尿病 (IDDM) 患者120名の臨床的特徴を検討した.(1) 糖尿病の発症年齢より患者を若年群 (0-19歳), 青年・中年群 (20-59歳), 高年群 (60歳-) の3群に分けると, 高年群では発症からインスリン使用開始までの期間が長かった. 若年群は急性発症が多く, 高年群は緩徐発症が多かった. 高年および青年・中年群ではインスリン使用量が若年群に比べて少なかった.(2) 発症からインスリン使用開始までの期間で急性群 (3カ月未満), 中間群 (3カ月以上12カ月末満), 緩徐群 (12カ月以上) の3群に分けると, 緩徐および中間群では糖尿病発症年齢は急性群に比べ高かった. インスリン使用量は緩徐および中間群では急性群に比べ少なかった. 抗GAD抗体陽性率は緩徐群, 中間群, 急性群の順で高かった (急性46.8%, 中間57.1%, 緩徐91.7%, <0.05)・抗GAD抗体と甲状腺自己抗体の陽性率には関連性はなかった.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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