糖尿病
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疫学調査による糖尿病およびIGT有病率の国際比較
佐々木 陽富永 真琴江口 英行永井 正規南條 輝志男小西 正光高科 成良清原 裕三村 悟郎赤澤 好温
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1998 年 41 巻 5 号 p. 355-362

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抄録

わが国では最近糖尿病の急激な増加が指摘されているが, わが国の糖尿病有病率が国際的にみてどの程度の水準にあるかはまだ明らかでない. われわれは全国各地で糖尿病の疫学調査を行ってきたが, 今回その成績を取りまとめ国際的に比較することを試みた. 国外の成績はWHOの協力を得て11地域25集団の資料を入手した. わが国の調査域の有病率は年齢範囲40~64歳で, 糖尿男7.14%, 女4.50%, IGT男14.31%, 女15.56%, また年齢範囲40~74歳では, 糖尿病男10.06%, 女5.95%, IGT男17.29%, 女15.80%であった. 国外・国内の全地域の糖尿病およびIGT有病率を高, 中, 低の3群に分けると, わが国の糖尿病有病率は男では高位群から低位群の範囲にわたるが, 女はそれより低く中~低位群にある. 一方, IGT有病率は男女とも高~低位群にわたる広い範囲に分布するが, わが国のIGT有病率は糖尿病に比して著しく高く, 国際的にみても高い水準にあることが特徴的である.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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