糖尿病
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高力価のインスリン抗体とグルタミン酸脱炭酸酵素抗体の出現を示したインスリン非依存型糖尿病の1例
須賀 麻子平野 勉田島 博人辻 正富足立 満
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1998 年 41 巻 6 号 p. 455-459

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抄録

63歳の女性で過去にごく短期間のインスリン治療歴はあるが現在は全くインスリン治療を行っていないインスリン非依存型糖尿病 (NIDDM) に, 高力価のインスリン抗体とグルタミン酸脱炭酸酵素 (GAD) 抗体が出現した症例を経験した.このインスリン抗体はScatchard解析によりインスリン自己免疫症候群とは異なる性質を有していた.高インスリン血症を認めるもsteady-state plasma glucose (SSPG) 法で測定したインスリン抵抗性は軽度で, インスリン受容体異常症は否定的であった.本例はGAD抗体が高値であり, 膵島破壊の過程でインスリン抗体が出現している可能性があり興味深い症例と思われた.

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