GAD65抗体 (GADA) は糖尿病患者でのインスリン治療予知に有用だが, 一部の陽性患者ではインスリン治療を必要としない. 今回, 非インスリン治療のGADA陽性患者を経過観察し, インスリン治療予知のための戦略を検討した. 54名のGADA陽性患者を登録し, 自己抗体, Cpepitde, BMI, HLADRを測定した. 平均4年経過観察の後, 21名がインスリン治療となった. インスリン治療群はBMI, Cペプチドが低く, 他の自己抗体はこの群にのみ認めた (インスリン自己抗体6名, IA-2抗体2名). また, GADAは高値で, DR4を多く認めた, RO Cplotを用いた検討では, 約適0単位でGADAの診断能は極大となり正診率は8896であったが, C-peptideやBMIの極大の正診率は6割程度であった. 多変量解析ではGADA10単位以上に加え, DR4陽性が有用である亘能性が示唆された, 以上より, 日本人糖尿病患者のインスリン治療予知のためのGADAのcutoffは10単位 (Cosmic) とすることが妥当と考えられた.