糖尿病
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一般住民集団における耐糖能変化関連要因の検討
柴崎 智美田中 敏己永井 正規
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2001 年 44 巻 5 号 p. 387-392

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抄録

長崎県小値賀町で, 1991年と, 1996年の2回, 5年間隔で75グラム経口糖負荷試験を一次スクリーニング検査とした糖尿病検診を実施した. 1991年の受診者1374人のうち776人が1996年の検診にも受診した. 2回とも検診を受診した776人の1991年の耐糖能の判定結果は, 44人が糖尿病, 140人が耐糖能異常, 592人が正常である. このうちの耐糖能が正常であった592人を対象として, 1991年の高収縮期血圧 (H-SBP=SBP<=140), 高拡張期血圧 (HDBP: DBP<=90), 高コレステロール血症 (H-TC: T-Chol<=220), 過体重 (H-BMI: BMI<=24) が, 5年後の耐糖能に変化を及ぼすかどうかを検討した. 年齢以外の耐糖能悪化の要因としては, 過体重 (BMI<=24) のオッズ比が226 (95%信頼区間1.56-3.28), 拡張期高血圧 (DBP<=90) のオッズ比が1.91 (1.08-3.36) と高値を示し, 耐糖能障害の危険因子と考えられた

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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