糖尿病
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妊娠7週に発症した「劇症1型糖尿病」の1例
早川 伸樹牧野 真樹柿澤 弘章今村 繁夫山本 恵子藤原 健太郎澤井 喜邦織田 直久伊藤 光泰
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2002 年 45 巻 12 号 p. 881-887

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抄録

症例は33歳女性, 2001年3月31日より急激に口渇出現. 4月2日切迫流産で前医入院し, 翌日胎児死亡にて人工娩出術施行, 夜間傾眠傾向となり当院に搬送された. 血糖789mg/dl, 動脈血ガスpH7006, 血中総ケトン体高値, 尿ケトン (2+) より糖尿病性ケトアシドーシスと診断. 入院時HbA1c6, 196, 尿中CPR 1.2μg/日, 血清アミラーゼ694IU/l, リパーゼ139IU/l, ELastase 1 890ng/dl, グルカゴン負荷試験無反応, GAD抗体 (-), IA-2抗体 (-), ICA (-). HLAはA2, A24 (9), B61 (40), B51 (5), DR2, DR8, DQ1, DQ4. 妊娠中の} 型糖尿病の発症は後期が多く初期の発症は稀とされる. 近年, 「劇症1型糖尿病」が提唱され, ケトアシドーシスで急激に発症, HbA1c比較的低値, 内因性インスリン分泌能力の早期低下などの特徴を有する. 本症例は妊娠初期7週に発症した「劇症1型糖尿病」の1例と考えられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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