糖尿病
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A型急性肝炎後に1型糖尿病を発症した1例
山田 貴志伊藤 直人竹内 康雄横山 建二松山 辰男
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2002 年 45 巻 12 号 p. 895-898

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抄録

35歳, 男性. 主訴は体重減少. 家族歴: 父が糖尿病でインスリン療法中. 現病歴: 2001年 (平成13年) 4月発熱, 嘔気のため近医受診, AST3, 025-U/l, ALT4, 1551U/l, lgM-HA (+) よりA型急性肝炎と診断され, 輸液と安静にて軽快した. 随時血糖99mg/mlと正常であった. 7月9日体重減少にて近医再診. 随時血糖319mg/dl, HbA1c9.996より糖尿病と診断され当院紹介, 尿ケトン体 (3+) にて入院. 現症: 身長172cm, 体重65.5kg. 経過: アシドーシスは認めなかったが血中ケトン体は5, 910μmol/lと著しく上昇していた. 過食や清涼飲料水の多飲はなく, GAD抗体 (-) であるものの尿CPR24~26μg/日, グルカゴン試験にて血中CPRO分値0.6ng/ml, 6分値1.5ng/mlと低値から1型糖尿病と診断, インスリン強化療法を導入した. ウイルス感染後の1型糖尿病の発症は極めてまれであり, しかもA型肝炎についてはほとんど知られていないため報告する.

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