糖尿病
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著明な低体温と横紋筋融解を伴った糖尿病性ケトアシドーシスの1例
小野 加津広赤津 拓彦村上 健彦山本 通子永田 直一久貝 信夫
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2002 年 45 巻 2 号 p. 113-116

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抄録

54歳, 女性. 約20年前より1型糖尿病を指摘されていた. 昏睡状態で緊急入院時, 体温30.4℃, 血圧測定不能, 心電図は心房細動.血糖1, 352mg/dl, 動脈血pH6, 792, HCO3-2.0mEq/lを認め, 糖尿病性ケトアシドーシスと診断した. 生理食塩水輸液, インスリン持続注入, 保温治療により意識が回復し, 体温は高熱期を経て正常化した, また経過中CKが最高値7, 2901U/lとなり, 横紋筋融解の合併が考えられたが自然軽快した, 糖尿病性ケトアシドーシス症例の14%に低体温の合併がみられ, その死亡率は60%との報告がある. 本例は30.4℃の著しい低体温を示したにも関わらず救命することができた. 本邦では糖尿病性ケトアシドーシスに低体温を伴った症例はほとんど報告されていないので, 海外文献の考察を加えて報告した.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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