糖尿病
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Glucose clamp法により副腎摘除術治療前後にインスリン抵抗性を評価し得たCushing症候群およびpreclinical Cushing症候群の2症例
濱崎 暁洋谷口 孝夫上野 宏行松田 功為我井 道子瀬古 修二久野 信一郎山田 祐一郎清野 裕岡本 元純
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2002 年 45 巻 4 号 p. 237-244

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抄録

Cushing症候群およびpreclinical Cushing症候群症例を経験し, その副腎腺腫摘除術治療前後におけるインスリン抵抗性の改善をglucose clamp法によって評価し得た. 症例1は65歳女性. 高血圧の精査の際にCTにて左副腎腺腫を指摘されていた. BMI26.0, 血圧188/104mmHg (降圧薬内服下), Cushing症候群に典型的な身体所見はなし. 症例2は66歳女性. BMI21.5, 血圧154/90mmHg (降圧薬内服下), 中心性肥満, 上肢に皮下溢血斑を認めた. 両症例ともコルチゾール値の日内変動の消失, デキサメサゾン大量負荷による抑制なく, ACTHは低値を示し, 画像精査等より, 症例1, 2はそれぞれ, 左副腎腺腫によるpreclinical Cushing症候群およびCushing症候群と診断され, 左副腎摘除術が施行された. 副腎摘除術治療前後の耐糖能評価では, 両症例とも75gOGTTで糖尿病型から境界型に改善するとともに, インスリン抵抗性の指標であるeuglycemic hyperinsulinemic glucose clamp法によるMetabolic Clearance Rate (MCR) の評価では4.2→10.1および38→5.4ml/kg/minまでの改善を示した, Preclinical Cushing症候群においてもCushing症候群と同様, インスリン抵抗性が耐糖能障害の要因であることが示された.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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