2002 年 45 巻 7 号 p. 465-469
グリメピリドが脂質代謝に及ぼす影響をグリベンクラミドと比較検討した. とくにインスリン抵抗性や動脈硬化に関与するLDL粒子サイズについても検討した. グリベンクラミドからグリメピリドに薬剤変更した2型糖尿病患者21名において, 変更2カ月後の血中IRIは有意に低下し (9.1±57 to 6.3±3.2, p<0.05), 薬剤変更前にsmall dense LDLを有した7名の比較では, Rf値が有意に低下しており (Rf値: 0.40±0.02 to O32±OD5, p<0.01), LDL粒子サイズの増加が示されたことから, グリメピリドは脂質代謝を質的に改善し, 動脈硬化を予防する可能性が示唆された.