糖尿病
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オンジを多く含む漢方薬 (人参養栄湯) の血清1, 5アンヒドログルシトール (1, 5AG) 値に及ぼす影響
健常人および糖尿病患者での検討
龍野 一郎野口 義彦田中 知明中村 晋内田 大学平井 愛山齋藤 康
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2002 年 45 巻 8 号 p. 583-587

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抄録

1, 5アンヒドログルシトール (1, 5-AG) は, 腎尿細管で再吸収が高血糖に伴うグルコース排泄により拮抗阻害を受け, 血中濃度が低下することから, 直近の血糖コントロ. ル状況を鋭敏に反映する指標として臨床応用されている. これを血糖コントロールとして用いるためには, 1, 5-AGの摂取量が一定であることが前提であるが, 漢方薬の人参養栄湯, 加味帰脾湯などに多量の1, 5-AGを有するオンジが含まれ, その服用による影響が懸念される. そこで, オンジまたは人参養栄湯を健常人, 非糖尿病患者および糖尿病患者に投与し糖代謝に及ぼす影響を検討した. その結果, 投与開始から1, 5-AG値が, 空腹時血糖やHbA1cなどの他の糖代謝マーカーと無関係に上昇することが判明した.近年, 漢方薬エキス製剤の普及により1, 5-AGを含む漢方を服用する機会も増加しており, 以上の点を留意して糖尿病患者の1, 5-AG値を解釈する必要がある.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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