糖尿病
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難治性かつ多発する糖尿病性壊疽・化膿性関節炎・化膿性筋炎・化膿性脊椎炎を合併した2型糖尿病の1例
五十嵐 智雄長沼 景子阿部 英里小林 千晶宗田 聡丸山 誠太郎戸谷 真紀金子 晋鈴木 克典羽入 修中川 理相澤 義房
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2002 年 45 巻 8 号 p. 599-604

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抄録

症例は51歳男性で大酒家. 1993年 (44歳時) に糖尿病を指摘されるも放置していた. 2000年1月両足趾の壊疽と四肢の腫脹, 熱発にて近医受診し, 随時血糖738mg/dl, HbA1c 9.3%, CRP31.6mg/dlにて緊急入院となった. 両下腿の知覚の消失と前増殖型糖尿病性網膜症を認め当科転院となり, 左化膿性足関節炎・膝関節炎, 両側腸腰筋膿瘍, 両手背膿瘍, 第7・8胸椎化膿性脊椎炎の合併と診断された. 膿汁培養にてStreptococcus pyogenic group, peptostreptococcus magnus, Pseudomonas aeruginosa陽性であった. 局所の積極的なdebridementとdrainage, 抗生剤の静脈内投与, 強化インスリン療法 (最大42単位/日) を行ったが, 次々に膿瘍形成を反復し難治性であった. 3月に入り炎症は徐々に沈静化し, 下肢切断はせず.インスリン必要量も5月には4単位/日まで減量できた. 細胞性および液性免疫の不全の所見は認められなかった, 足壊疽から波及して化膿性筋炎, 関節炎および脊椎炎を同時に合併した稀有な1例と考え報告する.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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