糖尿病
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糖尿病性ケトアシドーシスから心停止をきたし, 救命し得た劇症1型糖尿病の1例
宇都 祐子宇都 健太手納 信一磯野 一雄大森 安恵
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2002 年 45 巻 9 号 p. 689-693

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抄録

糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) から心停止をきたし, 救命し得たいわゆる劇症1型糖尿病の症例を経験した. 36歳の女性, 叔父が2型糖尿病. 生来健康で健診でも異常はなかった. 2000年7月16日口渇, 全身倦怠感が出現. 18日夕方近医で上気道炎と診断されたが, 19日午前5時頃呼吸困難が出現. 救急車で当院初診. 意識障害と心室頻拍を認め, その後心停止に至るも心肺蘇生を行い救命. 血糖2, 06gmgdl, 総ケトン体11, 070μmoll, pH6.8, HCO3 3.8mmoll, K7.0mmEqlからDKAと診断. HbA1c 6.6%, 抗GAD抗体およびICAは陰性. グルカゴン負荷試験, 尿中CPRからインスリン分泌は枯渇しており, 総インスリン量42U日でコントロールし得た劇症1型糖尿病と考えられた.
感冒様症状で来院した患者でも, 劇症1型糖尿病に対する注意が必要であると考えられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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