糖尿病
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尿中IV型コラーゲン濃度の基準値についての検討
糖尿病性腎症の診断指針の作成を目指して
堺 秀人富野 康日己槇野 博史荒川 正昭黒川 清羽田 勝計守屋 達美猪股 茂樹片山 茂裕岩本 安彦
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2003 年 46 巻 10 号 p. 829-832

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抄録

糖尿病性腎症の早期診断には微量アルブミン尿の検出が標準的であるが, 腎組織の変化をより早くとらえる目的で, 尿中IV型コラーゲン濃度の測定も広く行われている. そこで糖尿病性腎症合同委員会では, 健康診断施設の受診者から健常者390人を選択し, 健常者における随時尿の尿中IV型コラーゲンと尿中クレアチンの比を測定した. 健常者の基準値上限は, 両側5%検定 (平均値+2S.D.) では8.17μg/g・Cr, 片側5%検定 (平均値+1.645S.D.) では7.26μg/g・Crであった. 今回は健常者の基準値の検討であり, この数値がそのまま糖尿病患者に対して有用であるかについては新たな検討が必要である.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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