糖尿病
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頸部膿瘍に多発性微小脳膿瘍を合併した2型糖尿病の1例
北野 元子山下 哲二平見 良一
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2003 年 46 巻 7 号 p. 517-521

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抄録

症例は56歳, 男性. 約5年前に健康診断で糖尿病を指摘されたが, 放置していた. 2000年 (平成12年) 4月17日, 感冒様症状を発症. 左肩周囲の疼痛が出現し, 近医を受診した. 頸部CTで頸部膿瘍および蜂窩織炎と診断され当院紹介受診となった. 入院時検査で両側の胸鎖乳突筋周囲を中心に上縦隔に広がる膿瘍と肺炎を認め, 外科的に膿瘍切除術とドレナージを行った. 膿汁培養からKlebsiella pneumoniaeを得, 喀痰培養からCandida albicansを得た. 経過中に左胸鎖関節の骨髄炎を認め, 2度めの膿瘍切除術を行った. さらに, 頭部CTで多発性脳膿瘍の合併が認められた. 臨床経過から真菌性脳膿瘍と診断し, fluconazoleが有効であった. 糖尿病患者は易感染性であり, 軟部組織感染症に対して迅速な外科的治療を行い, 感染巣の全身検索と真菌感染などの日和見感染の可能性を考慮する必要がある.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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