糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
経口ブドウ糖負荷試験による負荷後血糖値と脈波伝播速度および冠動脈疾患リスクとの相関
東 隆行西川 武志荒木 栄一
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 47 巻 10 号 p. 807-814

詳細
抄録

人吉総合病院健診センター人間ドックまたは糖尿病疑いで同病院代謝内科外来を受診した202人を対象に経口ブドウ糖負荷試験を行い, 耐糖能と上腕-足関節脈波伝播速度 (baPWV) および10年間冠動脈疾患発症リスクとの関係を検討した. 日本糖尿病学会の診断基準に従い対象者を分類すると, baPWVは正常 (NGT) 群に比べ, 境界型 (IGT) 群, 糖尿病 (DM) 群で有意に高値であった. さらにWHOの診断基準に従ってIGT群をIFG-WHO群とIGT-WHO群に分類すると, baPWVはNGT群と比べIGT-WHO群では有意に高値であったが, IFG-WHO群との間に有意差はなかった. 単回帰分析ではPWVは空腹時血糖値 (FPG) および2時間後血糖値 (PG-2) と正の相関を示した. 重回帰分析ではPG-2はbaPWVと独立して相関を示したが, FPGは相関しなかった-baPWVと同様に, フラミンガムリスクスコア (FRS) から算出した10年間冠動脈疾患発症リスクもNGT群と比較するとIGT群, DM群において高値となり, FPGおよびPG-2と指数関数的な相関を示した. 以上の結果より, DM群と同様IGT-WHO群では大動脈の硬化と心血管障害の危険度が増力口しており, また75gOGTT2時間値はIGT-WHO群においても独立してbaPWVやFRSの上昇と相関していることが示された.

著者関連情報
© 社団法人 日本糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top