図書館界
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ISBN論争から見た日本の出版流通 : 書誌情報・物流情報のデジタル化から出版コンテンツのデジタル化へ
湯浅 俊彦
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2007 年 58 巻 6 号 p. 306-318

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抄録

ISBN(国際標準図書番号)に関する大きな変化が日本の出版界にあった。1つは国際基準の変更に合わせて2007年から13桁化する方針が決まったことであり,またもう1つはウェブ上のコンテンツへのISBNの付与である。本稿では2005年から2006年にかけて日本出版インフラセンター・日本図書コード管理センターと出版流通対策協議会の間で交わされた文書を手がかりに,1980年代に大論争を巻き起こしたISBN導入の歴史的意義を振り返り,今日におけるISBN問題を検証する。日本の出版流通が書誌情報・物流情報のデジタル化から出版コンテンツのデジタル化へと大きくシフトしていく中で,ISBN問題の本質を考察する試みである。

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© 2007 日本図書館研究会
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