本研究では都道府県立及び市区立公共図書館のデジタル/対面式のレファレンスサービスとQ&Aサイトに60個の同じ質問を行い,正答率を比較した。結果,デジタルレファレンスサービス(DRS)の正答率は全般にQ&Aサイトより高いこと,DRS未実施館の対面式の正答率はQ&Aサイトと変わらないが,実施館のそれはQ&Aサイトより高いことが示された。DRSを行うほどレファレンスサービスに熱心に取り組めば,図書館の正答率はQ&Aサイトを超えられる可能性がある。今後のレファレンスサービスのあり方を検討する上で考慮すべき結果と思われる。