凍結および乾燥研究会記録
Online ISSN : 2432-9924
Print ISSN : 0288-8289
I-2 大腸菌の凍結及び凍結乾燥における水分の動きと菌生残率について(生細胞の凍結及び乾燥の機構,特に細胞活性との関係について,生細胞の凍結乾燥に関する基礎的並びに応用的研究)
根井 外喜男僧都 博荒木 忠
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1964 年 10 巻 p. A21-A28

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抄録
生物が生命現象を維持してゆく為に必要な多くの要素の中で最も一般的に共通であり、しかも直観的にも最も重要と考えられるのがその細胞の持つ水分である。この水分が今我々が問題としている凍結や乾燥に際しての、細胞の活性と直接に関係していることは疑いの余地もない所である。我々の教室でも、ここ数年にわたつて凍結及び凍結乾燥の際の水の動きと細胞の活性との関係に注目して研究を進めてきた。今回は今までになされた仕事を大きくまとめる意味で、細胞を凍結した際の細胞内不凍水分と、細胞を乾燥した際のその水分の脱失による細胞活性の変化を結びつけて考え、このことから凍結及び乾燥による細胞の障害の機構について考えて見たい。
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© 1964 低温生物工学会
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