日本トキシコロジー学会学術年会
第34回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P-104
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血液造血器系
総合血液検査装置ADVIA120を用いたラット全血希釈条件の検討
*野中 聖子古賀 聖子池田 尚隆佐々木 稔佐村 恵治錦邊 優
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キーワード: 血液検査, 希釈, ラット
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抄録

【目的】総合血液検査装置ADVIA120は、フローサイトメトリーによる血球計数、白血球分類、網赤血球測定が可能であり、臨床・前臨床の場で広く用いられている。ADVIA120はオートサンプラーモード(AM)利用時の測定において、1mL以上の検体が必要である。前臨床試験におけるげっ歯類の頚静脈採血などで得られる少量血液の測定では、マニュアルモードの利用が必要となり、正確な検査値が得られないケースもある。今回、ラット血液を異なる4種類の希釈液で増量した後AMで測定し、評価可能な検査値を得るのに適切な希釈液および希釈倍率の検討を行った。
【方法】希釈液として、ADVIA Sheath Rinse [SR], SR+5% Bovine serum albumin (BSA) [SRA], Balanced Salt Solution [BSS], BSS+5% BSA [BSSA]を用意し、ラットの血液250μLを4倍、100μLを10倍に希釈し1mLに増量した。各血球数、ヘモグロビン、赤血球容積、%網赤血球、そして白血球百分率(%Neutrophil, %Lymphocyte)の主項目を測定し、各希釈液及び希釈倍率における測定値を理論値と比較した。また、10倍希釈については再現性も確認した。
【結果と考察】SR, SRAの値は白血球数、%網赤血球数において、BSS, BSSAよりも優れており、4倍及び10倍希釈は共に主項目において理論値と比較して10%以内の正確性を示した。白血球百分率では、SR希釈血液ではリンパ球領域とノイズが不明瞭であることを示唆するVXエラーが出現したが、BSA 添加のSRA希釈血液ではエラーが消失し、良好なサイトグラムが得られた。これらの結果からSRAが最適な希釈液であり、また少量血液の10倍希釈までの主項目検査値が評価可能であると考えられた。

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© 2007 日本毒性学会
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