日本トキシコロジー学会学術年会
第36回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: W1-5
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毒性試験・評価の質の向上にかかわる教育:Seeds and Needs of Toxicologists for Pharmaceuticals
臨床CROにおけるモニター(CRA)の教育の事例
*菊田 貞雄
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キーワード: 治験モニター, 教育
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抄録

Abstract: 治験モニター(CRA:Clinical Research Associate)は、治験が薬事法(GCP)や治験実施計画書に則って正しく実施されるように推進・指導する役割を担っている。そのため、治験が適正に行われ、新薬候補の効果と安全性が正当に評価されるためには、モニターの存在が不可欠である。  CRAが実際に行う業務としては、大きく分けて、治験手続き関連業務と症例モニタリング業務になる。具体的な治験手続きとしては、医療機関・治験責任医師の選定・契約、治験審査員会(IRB)用資料作成、治験責任医師・スタッフに対する治験説明、治験終了時の諸手続きである。また、症例モニタリング業務としては、症例のエントリー、進捗確認、症例報告書の回収・点検、治験薬の搬入・回収がある。  以上の業務を遂行するためにCRAに対して求められるスキルとしては、基礎的な医学知識や薬学の知識、治験薬に関する特有の領域の疾患・薬剤の理解、治験実施計画書の内容の理解、GCP等の規制の理解ならびに医師や他の医療従事者と接する機会が多いため、コミュニケーション能力などが挙げられる。  今回、GCP施行前後で求められているCRAの役割の変化、現状のCRAに対する導入研修カリキュラムの実際と課題を示すとともに、今後のCRA教育の目指すところについて、トキシコロジー分野の視点(臨床の場での安全性の評価等)から育成とレベル向上について話題提供したい。

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© 2009 日本毒性学会
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