日本毒性学会学術年会
第48回日本毒性学会学術年会
セッションID: S2-2
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シンポジウム2
医学研究に特化したピッグによる橋渡し
*本多 新
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抄録

自治医科大学では、「医の倫理に徹し、高度の臨床能力を有する医師を養成する」という理念の下、実験用ブタ(以下ピッグと記載)を医学教育・研究などに取り入れることに注力してきた。その一つが先端医療技術開発センターの設立であった。本センターは平成21年(2009年)発足し、大型動物、特にピッグを用いた、先進医療技術開発や外科手技開発・トレーニングの支援を行なうべく設立されたものである。最近、とりわけ医学研究においては、基礎研究の実用化を求める声が高まっている。新規医療技術の実用化にどうしても欠かせないのが動物実験であるが、まず小動物のマウスでproof-of-conceptを取得することが一般的である。しかし、それだけでは必ずしも十分とは言えず、より大型の動物を用いてその有効性・安全性の検証が必要となるケースが多い。本センターでは、特に実験用ピッグを利用して、試験管内やマウスで得られた研究成果をヒトへ橋渡しする研究やその実用化研究を進めている。なお、その研究課題は広く全国から公募している。本講演では当センターの概要と実際に行われているピッグを用いた医学研究について紹介する。

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