1999 年 2 巻 3 号 p. 009-018
将来,人口が減少し高齢化・少子化社会が進展することが予想されている.このような社会では,「単身世帯の増加」など世帯構成が大きく変化し,交通行動にも影響を及ぼす.本研究では交通発生主体である個人をとりまく環境(家族構成,車保有状況)の違いにより,交通行動はどのように異なるか,また,時代とともにどのように変化しているか,東京都市圏のパーソントリップ調査に基づいて明らかにした.さらに,家族構成,車保有状況の変化を考慮するかしないかで,将来交通需要の見通しは大きく異なることを東京の2025年の自動車交通量を試算することにより示した.