5 巻 (1952) 6 号 p. 336-342
研究目的トリコツト編機の柄車とローラとの間に作用する瞬間的な衝撃力の大いさを解析的に求め、同時にローラのジヤンプするや否やの判定法を得て、設計に対する理論的より処を与える。研究結果各部分の運動を規定する運動方程式を、演算子法を用いて解析的に解くことにより、柄車に加わる衝撃力の理論式を誘導し、併せてガイドバーの運動を論ずる式をも得た。こうして各部分の質量、バネ、摩擦抵抗がそれらの運動にどのように関与するか、又柄車のステツプの幾何学的な形状、回転数がどんな作用を及ぼすかなどゝいうことが明らかになる。この報交中で試みた数値計算例における諸常数の見積りが的確なものであつたとすれば、柄車に加わる衝撃力は非常に大きな値に達し、ローラはステツプを昇り始める瞬間及びステツプを降り切つた瞬間にジヤンプすることは避けられないという結果を得た。又ローラ中心の運動を滑らかにすれば衝撃力はずつと小さくなるが、そのためには直径の非常に小さなローラを用いねぼならず、現在用いられている機構では実現困難と思われる。