22 巻 (1969) 5 号 p. T106-T117
目的 糸や布を送る工程において, ダンサローラーが走行糸布の速度, 張力の検出に使用されている.その質量と走行糸布の変形特性が無視できない場合について, それの検出器としての動特性を周波数応答の立場から解析する. 結果 (1) 走行糸布の変形特性とダンサローラーの質量とにより, ダンサローラー系は振動系を構成する。したがってダンサローラーの上下方向, 回転方向に共振現象が存在し, これが速度, 張力の検出時には誤差となる. (2) 共振周波数付近においては走行糸布がたるみ, ダンサローラーがジャンプする. (3) ダンサローラーの回転方向の共振周波数付近ではダンサローラーと走行糸布との間ですべりが発生する. (4) ダンサローラーに外部ばねをつけると張力の検出に有効であるが, ダンサローラーの質量と外部ばねによる共振現象を生じ, その周波数では張力の検出器としての機能を失う.