繊維機械学会誌
Online ISSN : 1880-1994
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1×1ゴム編の編成域での結び目による糸切れ発生機構
追沼 龍三成沢 郁夫小山 清人
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1996 年 49 巻 12 号 p. T313-T323

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抄録

1×1ゴム編編成域での結び目 (コーマ綿糸c30s/1を用いたウィバースノットおよびフィシャマンズノット) による糸切れ発生機構について, 高速ビデオカメラを用いて詳細に研究した.得られた結果は次の通りである.
(1) 1x1ゴム編編成域での結び目による糸切れが次の3段階を経て発生することを明らかにした.1) シリンダ針の針頭のフック部への結び目の引っ掛かり, 2) 糸張力の増大, 3) 糸切れ.
(2) 1×1ゴム編編成域でのエアースプライスによる糸切れはいずれの編成条件でも全く発生しない.
(3) いずれの結び目でも, 結び目の引っ掛かる率, 引っ掛かった結び目による糸切れ率および結び目による糸切れ率はカム引込量, 給糸張力および巻取荷重の増加とともに増加する.
(4) いずれの編成条件でも, 結び目の引っ掛かる率, 引っ掛かった結び目による糸切れ率および結び目による糸切率はウィバースノットよりフィッシャマンズノットの方が大きい.

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© 一般社団法人日本繊維機械学会
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